フィールド日記
2012.04.25
環境指標生物ユミモンヒラタカゲロウの幼虫
2012.04.25 Wednesday
今日の高校1年生の総合学習(環境学習)の時間に裏道の沢に沢蟹がたくさんいる理由について話しました。考えられる理由の一つとして、この沢が森とつながっていることを挙げました。森から流れ込む豊かな養分が沢蟹の栄養となっています。さらに加えて、森の土壌の浄化能力によって、きれいな水が流れこんでいることも、重要な要因です。先日、この沢でユミモンヒラタカゲロウの幼虫の生息を確認しました。この幼虫はきれいな水にしか棲めない虫です。そこにいる生き物を調べることによって、私たちは環境の質をはかることができます。
下の写真は石の裏にはりついているユミモンヒラタカゲロウの写真で、さらにその下の写真はビニールの袋に移した幼虫の写真です。
今日のことば
「子どもの個性を伸ばす」というスローガンはもっともらしく聞こえる。しかし、教師自身が何か高みを目指して飛ぶ矢のような勢いを持っていなければ、学ぶ側に「あこがれ」は生まれない。教えるという行為にばかり気をとられて、教師自身が学ぶことを忘れている場合が少なくない。学ぶ側はそれなりに進歩をしているにもかかわらず、教師の側が十年一日の如くであるとするならば、年々若々しさが失われる分、教師の魅力は減っていく。
学び続けていると、人は若くいられる。私はそう考えている。学んでいるときには細胞が活性化し、新陳代謝がうまくいっている気がする。学ぶことを面白いと心底感じ、その学ぶ喜びを生徒たちに伝えようとする教師の心は若々しい。
齋藤孝