フィールド日記
2012.02.20
オニシバリ
2012.02.20 Monday
林道に生えているオニシバリがたくさんの蕾をつけています。オニシバリは昨日紹介したミツマタと同じジンチョウゲ科に属しています。鬼を縛って も大丈夫なほどに繊維が強いことから「オニシバリ」と名付けられました。昨日の「フィールド日記」で紹介したミツマタも繊維が強いことで知られています。 ジンチョウゲ科の一つの特徴はこの繊維の強さにあると言えるでしょう。
オニシバリは以下のようにいろいろな県でレッドデータリストの中に含まれています。これほど減少してきている植物が不二聖心の森の中でたくさん見られることに驚きを感じます。
絶滅危惧Ⅰ類 奈良県
絶滅危惧Ⅱ類 埼玉県 徳島県 福岡県
準絶滅危惧種 宮城県 茨城県 京都府 広島県 大分県
オニシバリの葉に絵かき虫によって食べられた痕を見つけました。オニシバリが絶滅するとこの絵かき虫も行き場を失うことになります。
今日のことば
深くかつ遠く思はん天地の中の小さき星に生まれて
湯川秀樹