フィールド日記
2011.10.07
ツクツクボウシ・アカガエル・ミイラの火口、ツリガネタケ
平成23年10月7日
物事の始まりは注目されますが、終わりはそれほどでもないということがよくあります。
富士山の初冠雪は大々的にニュースになっても、富士山にいつ 最後の雪が降ったかはあまり話題にならない
というようなことです。しかし、物事の終わりにももちろん大きな意味があります。
今日、不二聖心ではツクツクボウシの声が聞かれました。この時期に聞かれるのは極めて珍しいことです。
学研のワイド原色図鑑のツクツクボウシの説明にも「7月中旬より9月末まで見られ、とくに8月中旬、
下旬に多い」とあります。もしかしたら今日の声が今年最後のツクツクボウシの声かもしれず、
この声が気候の重大な変化の予兆を示して いるのもしれません。
昨日、ヤマアカガエルのことを書きましたが、今日も森の中でたくさんのアカガエルと出会いました。
その中で、この20年間で最も大型の個体を見つけました。不二聖心の自然の豊かさを語るのに多くの言葉は
いらず、この1枚の画像を示すだけで十分なのかもしれません。
キャンプ場のツリガネタケがいつの間にか2つになっていました。ヨーロッパの氷河で発見された
約5000年前のミイラの「アイスマン」がこのツリガネタケを火口として携帯していたというのは有名な話です。
今日のことば
数年間、毎年こうやってクモの網づくりを調べることは、正直言ってわたしには、たいしてめんどうなこと
ではありません。でも、こんなことをしていて金持ちになるはずはないのです。それでもわたしはかまいません。
お金持ちになるよりも、もっともっと たくさんな精神の満足を、こうした生活はわたしにあたえてくれる
のですから。
アンリ・ファーブル