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フィールド日記

2011.08.21

スキバツリアブ

平成23年8月21日 日曜日

 8月13日にアブの不思議な行動を目にしました。何匹ものアブが一か所に集まって腹部の先端を土にこすり
つけるような行動をしていたのです。早速、昆虫研究家の平井剛夫先生にうかがったところ、
先生がいろいろと手をつくして調べてくださり、今日その結果が届きました。
このアブはスキバツリアブというアブで、問題の行動は産卵行動である可能性が高いということでした。
しかも土中に巣を作るハナバチ類のようなハチの仲間 の幼虫に寄生しているようだということです。
つまり、この写真に写っている土の下にハチの巣があるかもしれないということです。
この場所はかつて葡萄園があった場所のさらに先にあり、おそらく20年以上人間が誰も立ち入っていない
のではないかと思われる場所です。そのような場所で、人知れず、アブとハチの不思議な関係が続いてきた
可能性があります。

 下の写真は葡萄園に沿って作られた道です。何十年もほとんど人が歩いていませんが、
道としての姿をかろうじてとどめています。この道の先にスキバツリアブの集団産卵場所があります。