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フィールド日記

2011.06.03

畠山重篤さんとハナイカダ

平成23年6月3日 金曜日

6月1日の宗教朝礼で加納健介先生が、ご自身と気仙沼との関わりの話を通して、「受けるより与えるほうが
幸いである」という聖書のみことばについて 語ってくださいました。その中で5月12日に読売新聞に掲載された畠山重篤さんの文章が紹介されていました。畠山さんは気仙沼で牡蠣の養殖業をしつつ、森と海とのつながりの重要さについて伝える活動をなさってきた方です。「それでも海しかない」と題された文章の一節を次に引用します。

 我が舞根地区は52世帯中、44世帯が流されてしまった。最近のアンケートによると殆どの人が
舞根湾の見える高台にもどりたい、海辺に小舟を浮かべ、小漁をしたり、アワビやウニを採る生活に戻りたい
という。これだけ海に蹂躙されながら、海に怨みをもつ人はいない。私もその一人だ。

畠山さんは、5月の末には再び筏を海に浮かべ牡蠣の養殖を再開したいとお書きになっていました。
今週から6月に入りました。きっと気仙沼の海には畠山さんの筏がすでに浮かべられていることでしょう。

牡蠣の養殖に不可欠なのは、その稚貝を育てるための筏ですが、筏を名前に持つ植物が日本に一つだけあります。「ハナイカダ」です。葉の上に実をつける姿を 古人は筏に見立て「ハナイカダ」と名づけました。
5月5日に「不二聖心のフィールド日記」で紹介した不二聖心のハナイカダは皆見事に結実し、
いっそう筏らしくなった姿を見せています。