校長室から

2023.06.23

青年の木

 ひとりのシスターが、寄宿舎セント・マドレーヌの裏手に咲くユッカ白い花を聖堂に飾ってくださいました。空に向かって成長していく姿から「青年の木」とも呼ばれるという話を聴きながら、生徒たちを思い夕の祈りを捧げました。キャンパスに咲くユッカは、イトランとも呼ばれる種類のようです。しばらくして見に行った時、花は終わりかけていましたが、「勇壮」「偉大」「颯爽」という花言葉にあるようなしなやかな強さを感じました。

 今月はキリストの聖心(みこころ)に捧げられた月です。主キリストによって、生徒たち一人ひとりの中にある希望が強められますように。



But those who hope in the LORD will renew their strength. 
They will soar on wings like eagles; they will run and not grow weary,
they will walk and not be faint.  (Isaiah 40:31) 

2023.06.16

お茶摘み

 今週は、裾野市立東小学校の皆さんが、お茶摘みに来てくださいました。一緒にお茶を摘んだ中学3年生も、児童を見かけた他の学年の生徒たちも、小雨まじりの中でも楽しんでお茶摘みをする児童の皆さんを見て思わず笑顔になりました。

 静岡県はお茶の文化が根付いており、この小学生たちも一年かけて、お茶について勉強しているそうです。『めざせ!お茶博士 こどもお茶小辞典』(静岡県経済産業部 農業局お茶振興課)には、広大な茶園をもつ学校として、幻の和紅茶と呼ばれる「ただにしき」が栽培されている場所として、本学院が紹介されています。今日、訪れてくださった児童の中から、未来のお茶博士が出てくるかもしれません。
 

2023.06.09

聖心女子大学より

 今月は、聖心女子大学、そして上智大学から学長様が来校されます。

 最初にいらっしゃる安達まみ聖心女子大学学長は、この4月から就任されました。創立者の伝記「A Life」(Phil Kilroy著)というたいへん大部な書を訳されたことがあり、教職員が建学の精神を学ぶための研修にいらしていただいたこともありました。
https://www.u-sacred-heart.ac.jp/about/message/

 シェイクスピアがご専門ですが、中高生や保護者の方々も楽しんでお読みいただけるような著訳書がたくさんあります。下記以外にも出されていますので、ぜひお読みください。
https://www.u-sacred-heart.ac.jp/interview/madachi.html



はばたけ、若い生命(いのち)よ。未来へ道をひらけ、正義にねざした平和の道を。
Ubi Caritas, Ibi Deus
ゆけ 若い生命(いのち)よ 真理を求めて あゆみつづけよ
道辺(みちのべ)に愛の火をもえたたせよ。
聖心(みこころ)の光は導く 道ゆく人のうえに
明るく照らす、聖心(みこころ) の火は
Ubi Caritas  Ibi Deus

(聖心女子大学校歌「若い生命(いのち)よ」)

 

2023.06.01

アジア・オセアニア地区 聖心校長会

 先々週は日本の聖心の校長会があり、昨日はアジア・オセアニア地区の聖心校長会(オンライン開催)の日でした。生徒たちは海外体験プログラムや留学でつながっていますが、教職員もまたワールドワイドなネットワークの中で共に教育のあり方を考えています。昨日は、設立母体である聖心会総会の動きをもとに、「Formation」 「Spirituality」「JPIC」「Education」の観点から、それぞれの学校の経験を話し合いました。

 
Let us respect childhood; let us honor the soul of that small creature of God who can already make choices of the best if we take the time to awaken her reason and make her use her judgment.

 Saint Madeleine Sophie Barat

 

2023.05.25

創立者の祝日の贈り物

 今日は、創立者聖マグダレナ・ソフィア・バラの祝日です。学院では、明日、祝日行事が催されます。楽しみに準備を進める生徒たちに、修道院のシスターたちから贈り物が届きました。すてきなコンソール・テーブルです。

 明日、生徒たちは午前で帰宅します。その後、教職員は、創立者の精神を学ぶための研修を行います。今年の講師は聖心会のシスター畠中千秋です。東北の震災以来、カリタス南相馬で復興支援を継続されているシスターです。今月初めまで、ソフィア・バラが住まわれていたローマのヴィラランテでの研修にも参加されていました。研修の後には、修道院のシスターたちが教職員を茶話会に招いてくださいます。この機会を通して、創立者の思いにふれ、生徒たちへの愛の炎を強めていくことができますように。

 

2023.05.19

卒業生の方々と

 先週末、聖心女子大学を会場に開かれた本学院の同窓会ドゥシェーン会の総会に出席しました。コロナ後の3年ぶりの対面開催で、懐かしい卒業生の皆様にお目にかかりました。学院の校医の先生も産業医の先生も卒業生の方々です。親身になってご助言いただいたお蔭もあって、一度も学級閉鎖等に至ることなく過ごすことができました。

 会合の中で、シスター奥井が校長時代に、卒業式で「風に立つライオン」を流された時のことが話題になり、改めて私たちの学院が創立された目的に思いを馳せましたし、アフリカの聖心会の現状を思いました。来週の創立者祝日には、卒業生のアナウンサーの方が来校され、中学生対象にお話をしてくださいます。日常生活の中でも、卒業生の姿が学院やマリア修道院(黙想の家・山の家)に戻りつつあることをたいへんうれしく思います。

 

2023.05.12

ウィーンからの便り

 今年からドイツ語の選択授業も始まりました。インスタグラムでアナウンスした途端、ウィーン大学で日本語の翻訳の授業を担当している卒業生の方からご連絡をいただきました。在学中から、たいへん聡明で賢い方でした。ウィーンの聖心、社会状況、治安等を説明してくださった上で、いつか不二の生徒が留学した際にはサポートしてくださると書かれていました。

 世界5大陸に広がる姉妹校との短期交換留学は、原則として渡航費以外は無料で、学校・家庭が相互にサポートし合いながら進めています。ウィーンの聖心からは呼びかけが届いています。交換留学の実現に向けて、授業選択者またはドイツ語に親しんだ生徒たちの中から希望者が出て来るようにと願っています。

 

2023.05.02

来日記念の年に

 聖心会が来日したのは1908年。その年に東京で学校が始まりましたので、東京聖心やインターナショナルスクールは創立115年目となります。インターナショナルスクールが、前身の語学校からの115年をお祝いする動画をあげていました。https://www.instagram.com/p/Cq92ERTpDcF/?hl=en
 今年は、小林聖心女子学院が創立100周年 https://www.instagram.com/p/CrqBiVrpy6m/
 聖心女子大学が創立75周年を祝っています。 https://75.u-sacred-heart.ac.jp/

 姉妹校ネットワークの豊かさを感じつつ、私たちも姉妹校の皆さんと心を合わせてお祝いしたいと思います。

 

2023.04.27

静岡市にて

 今日、出張で静岡市に出かけたところ、あちらこちらで大河ドラマ「どうする家康」に関連した展示等を目にしました。大河ドラマ館は家康が幼少時代と晩年を過ごした静岡市(https://www.shizuoka-ieyasu.jp/ieyasu.html)・青壮年期を過ごした浜松市(https://hamamatsu-ieyasu.com/doramakan/)、そして生誕の地である岡崎市(https://okazaki-kanko.jp/dousuru-taiga)に設置されたとのこと、いずれも本学院の生徒たちとつながりのある場所ですのでとても親しみを感じます。5月の浜松まつりの家康公騎馬武者行列では主人公の俳優の方が家康に扮するのだそうです。
 今年、駿府城公園の前にオープンした静岡市歴史博物館(https://scmh.jp/)や今川氏時代の駿府の様子等、名所のまわり方を含めて熱意をもって紹介してくださった方々のお話に耳を傾けながら、あらためて静岡の文化・歴史のすばらしさを感じ、とても興味をもちました。いつかこれらの場所を巡ってみたいと願っています。
 

 18都道府県から集まっている生徒・保護者の方々が、お互いの地域性や文化をより良く知りあっていくことができたら、すばらしいことでしょう。

 

2023.04.20

静けさに包まれて

 爽やかな風が吹く朝、今年も、『Heart Story』(キャンパス巡礼ハンドブック)を片手に、中学1年生とキャンパスのSilent Walkに出かけました。敷地内にある聖心会のお墓では、学院の創立に深くかかわってくださったマザーメアリ・シェルドンをはじめ天国のシスター方等に、生徒たちの成長を祈りました。墓石に刻まれたRIP(Rest in Heaven)の意味を知っている生徒たちもいて感心しました。創立以来、多様な国々のシスターたちの献身と祈りに支えられていることを実感したひと時でした。