校長室から
2022.02.08
高校卒業式を前に
卒業を控えた高校3年生が学院で過ごす最後の週は、元チャプレンである宮内神父様をお迎えしての祈りの会から始まりました。伝統の灯を受け継ぐ高校2年生を中心に、学校でも寄宿舎でも、送別会の準備が進められています。
高校3年生の希望で、オリーブの苗木の植樹も行われる予定です。オリーブというと、「ノアの箱舟」(創世記8章11節)を思い出す方もあるのではないでしょうか。オリーブの花言葉「平和」は、この箇所に由来するともいわれます。愛と生命力にあふれた彼女たちにふさわしいと感じました。もう一つの花言葉「知恵」はギリシャ神話に由来があるといわれますが、私は創立者のお名前(ソフィア)を思いつつ、彼女たちの姿と重ね、祈っています。新卒業生に、幸あれ!
2022.02.01
緒方貞子さんの生き方から学ぶ
3月5日(土)14:00~15:30、聖心会みこころセンター主催で、シスター鈴木秀子(聖心会)による講演会「希望を育てる ー緒方貞子さんの生き方から学ぶー」が開催されます。シスターは、聖心女子大学在学中から緒方さんをご存知の方です。オンラインでの参加も可能です。
お申込み ⇒ https://m-sacred-heart.com/registration.html
文化、宗教、信念が異なろうと、大切なのは苦しむ人々の命を救うこと。自分の国だけの平和はありえない。世界はつながっているのだから。 緒方貞子
現在、中学3年生一人ひとりと面接をしています。一人ひとりの言葉に耳を傾けながら、他者のために、社会のために、地球の未来のために・・・という尊い志が、彼女たちの中にも育っているのを感じます。
2022.01.27
富士山が見ていた
「富士山が、つねにこの時代を見ていました」――、1月26日、学院で、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のプロデューサー吉岡和彦氏、伊豆の国市学芸員の池谷初恵氏の軽妙な掛け合いによる講演会が催されました。「学院と北条氏の位置関係」、コロナ禍前に中学1年生が祈りの会で宿泊していた天城山荘の位置を確認しながらの説明、番組製作の裏話等により、親近感をもって駿河の国や鎌倉武士の世界に引き込まれていきました。
2022.01.21
茶草場農法
今、学院の茶園の畝間には、ススキやササが敷かれています。茶の木の根元を覆ったこれらの草は、10年以上かけて土に還るといわれます。畝間を歩くと、足に心地よいふんわりした土が感じられるのはそのためなのでしょう。これらの草を敷くことにより、お茶の風味や品質が良くなるともいわれます。茶草場で生物多様性が保たれていることも、「静岡の茶草場農法」が世界農業遺産に認定された理由といわれます。自然の営みと調和して生きることの大切さをしみじみと感じます。
雨も雪も、ひとたび天から降れば むなしく天に戻ることはない。 それは大地を潤し、芽を出させ、生い茂らせ 種蒔く人には種を与え 食べる人には糧を与える。 そのように、わたしの口から出るわたしの言葉も むなしくは、わたしのもとに戻らない。 それはわたしの望むことを成し遂げ わたしが与えた使命を必ず果たす。(イザヤ書55:10-11)
2022.01.13
「鎌倉殿の13人」
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が、1月9日から始まりました。この日の放送では、本学院オークヒル(セカンドヒル)や林の中で撮影された場面等も登場しました。冒頭からオープニングまでと、最後に北条義時が馬に乗って逃げるシーンのほとんどは、学院で撮られたものです。
撮影は7月に行われました。主演の方はじめ武者姿の俳優の方々が、馬に乗ってキャンパスを移動していたのですが、NHKとの約束があったため、何も知らされていなかった生徒たちは、広いキャンパスゆえ撮影に気づくことなく、ひたすら勉学に励んでいました。
校内には、NHKよりいただいた番組のポスターが貼られています。今月25日には、NHKプロデューサーの吉岡和彦氏等が来校され、伊豆の国市学芸員の方々による大河ドラマ放映記念講演会が開催される予定です。学院の自然の恵みに思いを馳せつつ、全校生で、臨場感をもって鎌倉時代の歴史を学び深めることができることでしょう。
2022.01.07
修道院からの祈り
冬休みの間も、修道院では生徒たちのために祈りが捧げられています。オミクロン株の拡大が伝えられる中、皆で健やかに新年が始められますように。今日は、2人のシスターたちの納骨式も行われるので、その方々のお取次ぎも願い、お祈りいたしました。
そして、明日から始まる入学試験に臨む方々の上にも、神様の祝福をお祈りいたします。学院の命を受け継ぐ未来の妹たちに会えるのを楽しみにしながら、生徒たちも心をこめて準備を手伝ってくれました。それぞれの方が、十分にもてる力を発揮できますように。
Courage et Confiance!
2021.12.23
希望の星に導かれて(クリスマス・キャロル リーフレットより)
クリスマス、おめでとうございます。
コロナ禍が続く中、本年度も、皆さんは、「コロナの拡大に加担するのではなく、収束に向かわせる力となっていく」ことを一人ひとりが心がけて生活してきました。そして、クリスマス本来の意味を考えながら、待降節のプラクティス、チャリティーや奉仕、クリスマス・キャロルを創り上げてきました。
一つひとつの祈りや行いは小さく思えても、神様の目には尊いものであり、コロナや紛争、貧困で苦しむ世界に平和を生み出す力へとつながっていくことを信じましょう。
彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子の
いる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた。家に入ってみ
ると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開
けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。 (マタイによる福音書2:9-11)
3人の博士たちは、夜空に輝く星に導かれ、希望のうちにベツレヘムへと旅を続けました。幼子イエスと出会った後、来た時とは「別の道」を通って自分の国に帰ったと聖書には書かれています。今日、ご一緒にイエスの誕生を祝う私たちも、これまでとは別の生き方、自らが置かれた場で、これまで以上にキリストの愛を分かち合う生き方へと招かれているのではないでしょうか。一人ひとりの心に上るベツレヘムの星の囁きに耳を澄ませて、それぞれの場で希望のしるしを見出し、それを生きていくことができますように。クリスマスにあたり、学院の宝であり、希望そのものである生徒の皆さんのために特別にお祈りいたします。
2021.12.15
見えない祈りに支えられ
インドネシアの聖心会に派遣されているシスター足立万利子が、英語の「主の祈り(The Lord’s Prayer)」の言葉と、「祈りの手」を編んで、学院に贈ってくださいました。一本の白糸が、このような作品に仕上がったことに驚きと感銘を受けました。これら2つの作品は、額に入れて聖堂前に飾られています。生徒たちへのすてきなクリスマスプレゼントをいただきました。
学院にいらした頃、シスターはクリスマス前になると母の会の方々とご一緒にポルボロンを作り、クリスマスのチャリティ・バザーで販売されていました。根気強く粉を混ぜ続ける時には、お祈りを唱えていらっしゃいました。こうして作られたポルボロンは大人気で、すぐに売り切れてしまいました。今回も、生徒たちのために、一針一針、祈りながら編み続けてくださったお姿が目に浮かびます。目に見えない多くの祈りに支えられ、生徒たちが今日も健やかに過ごせていることに感謝いたします。
2021.12.08
星に願いを
1年の中で、星がもっとも美しいといわれる冬、学院の夜空にも星が瞬いています。昨夜は、ディズニー映画「ピノキオ」の主題歌「星に願いを」を思い出しながら家路を歩きました。