シスター・先生から(宗教朝礼)
2023.10.25
2023年10月25日放送の宗教朝礼から
おはようございます。宗教朝礼を始めます。
いよいよ、来週11月2、3日に秋のつどいが開催されます。コロナが流行し始めてからはオンラインでの開催が続き、昨年も保護者や関係者に限定した公開であったので、制限のないかつての秋のつどいは、実に四年ぶりです。いまだにマスクをつけて生活している人も多く、完全に元通りになった訳ではありませんがほぼ以前の生活を取り戻してきています。
しかし、この4年間の間に多くのことが変わりました。学校でもオンラインによる授業だけでなく、秋のつどいやクリスマスキャロルまでオンラインで実施されることになり、今年卒業した高校3年生は入学式もオンラインでした。 この時、この学年の高1の担任をしていましたが、教室にだれもいない状況で新学期が始まりこの先世の中はどうなっていくのだろうと大きな不安で一杯でした。教室に生徒がいて授業を行うという、いつも当たり前だと思っていたことがだれもいない教室でパソコンに向かって話かけるという不思議な光景に変わりました。 日常がいとも簡単に崩れるという体験をしました。コロナ感染が始まった年に入学した大学生は一年間オンラインが続き友達も出来ず目標を失い、中退してしまった人も多くいたと聞きます。会社が倒産して経済的に困窮して自殺したり、都会から地方に移住したりと人生が大きく変わった人もいます。
現代は、感染症だけでなく、地球温暖化、大地震のリスク、ロシアとウクライナの対立、イスラエルの紛争等世界中で大きな問題が山積みです。それは他人事ではありません。これらの大きな問題に対して私たちはどう向き合っていけば良いのでしょうか。個人レベルでは何もできないことでも、みんなが思いをひとつにして行動することによって変えられることもあります。何もしないよりも何かできることはないか考えることが大切な気がします。例えば、温情の会委員は、節約弁当での募金、チャリティーセール、募金活動支援物資の呼びかけ等様々な活動を行い、毎年社会福祉施設への支援を継続して困っている方の役にたっています。これは個人では難しいことでも組織で団結することにより実現可能なことだと思います。カトリックの教えを基盤とする不二聖心では、他者のために尽くすという意識が自然と根付いており、何か行動する時の指針になっていることに気づきます。
昨日、はじめのつどいのリハーサルを見せてもらいました。数年の間、はじめのつどいも編集した動画を観るだけでしたが、今年は講堂に各団体が集まって実際の演奏や演技、ダンス等を直接観ることが出来ました。出演中の緊張感や出入りのタイミングの指示、スポットライトの調整等ライブの雰囲気が伝わり、動画では感じ取れない躍動感が伝わってきました。コロナ禍の始めの頃は当たり前でない光景で、みんなが集うリハ―サルを見て、ささいなことですが嬉しく思いました。
今年は通常通りの秋のつどいが開催されることに感謝しつつ、多くの方に不二聖心のスピリット、良さが伝わるように心をこめて秋のつどいの準備をしていって下さい。秋のつどいの成功を願っています。
J.K.(数学科・情報科)