シスター・先生から(宗教朝礼)
2022.02.16
2022年2月16日放送の宗教朝礼から
おはようございます。今から宗教朝礼を始めます。
先週の土曜日は高校の卒業式でした。高校3年生の方々は、不二聖心で様々なことに挑戦し立派に成長されました。そして、不二聖心での思い出を胸に、新たな一歩を踏み出していきました。毎年、卒業式の時期になると、淋しさももちろんありますが、新たな旅立ちを嬉しく思い、そして春だなぁと感じます。
春といえば、我が家のベランダにも変化があります。プランターに植えた植物が新たな芽を出し、冬眠していたカエルが目を覚まします。カエルというと思い出すのが、小さい頃飼っていたカエルです。飼っていたのはアフリカツメガエルというカエルで、ある日母が知り合いの人から譲り受けたと、連れて帰ってきました。なぜか私がお世話係になり、水を替えたり餌をあげたり、かわいがることになりました。このカエルは、一般的な緑色でそこら辺をぴょんぴょん跳んでいるカエルとは違います。水中のみで生活し鼻の穴だけを水面に出して呼吸をします。姿も違い、楕円の体に手足がついていて、その手足は水中で前後に伸ばしたまま、餌を食べるときは手を上手に使って水中で餌をくるくる回し、自分の口に入る方向を定めて食べます。このカエルはよく実験などに使われるそうです。毎日このカエルの行動を観察し、愛情を注いでお世話をしました。というわけで、私はカエルを愛らしいと思って見てしまうのです。ベランダのカエルに話を戻します。ベランダのカエルは普通のカエルですが、春になると、冬眠から目を覚まし毎年姿をあらわします。同じカエルだと分かるのは、背中に変な模様があるからです。姿を見ると、プランターの植物に水をあげるのと一緒に、カエルにも水をかけてあげます。今年はまだ姿を見ていませんが、もう春なので、そろそろかな?と楽しみにしている所です。
さて、春、皆さんはどのようなことを考えますか?学年が1つ上がることで学校の中での色々な責任や役割に変化があったり、自分の中の目標を立てる方もいることでしょう。
「新年度、あなたはどんなことを頑張りたいですか?」
マタイによる福音書第7章13節に「狭い門から入りなさい。滅びに至る門は大きく、その道も広い。そして、そこから入る者は多い。」とあります。
私たちは日々、どの道を選んだらよいか選択を迫られることが多くあります。そのときに、広い門である道を選び楽で安易な選択をしてしまうことがあると思います。おそらくそのときは簡単に達成できて心地よいかもしれません。その道を選ぶ人は多いので、みんなも同じで安心と感じるかもしれません。しかし、そこで満足をするのでは成長は期待できないのではないでしょうか。自分のできる範囲にとどまるのではなく、自分の限界を超える努力をし、挑戦することが必要です。自分の限界を超えるということは自分のこともしっかりと理解していないと限界がどこなのかもわかりません。自分を分析することも大切です。年度の終わりに1年間の振り返りをすると思いますが、どうぞこの時間を大切にしてください。言葉にしてみるというのは分析に効果的ですから、こんなことに挑戦してみたいという一文を追加してみるものいいかもしれませんね。どんな挑戦ができるのか見極めてください。その挑戦は狭い門の選択です。その狭い門にはもしかしたら困難が伴うかもしれません。その困難を乗り越えるのは大変でしょうが、それは自分を大きくしてくれるエッセンスのようなものでしょう。勇気をもって一歩前に踏み出してみてください。狭い門の選択から多くの経験を積み、自分の新たな領域を広げ、成長に繋げてください。
もう一度伺います。「新年度、あなたはどんなことを頑張りたいですか?」
これで宗教朝礼を終わります。
A.S.(数学科)