シスター・先生から(宗教朝礼)
2021.04.21
2021年4月21日放送の宗教朝礼から
おはようございます。
新しく入学していらした生徒さんたちには、何が始まるのかな?と新しい「今」に期待があるでしょう。一方、在校生は、ああ・・あれだな・・いつもあった放送朝礼・・知っている・・・と新しさを感じないかもしれません。しかし、すべての人は、新しい朝を迎えているのです。あなたが今朝通る道は、昨日とは異なる、新しい道なのです。
誰でも、「今」のあなたも、新しい朝を迎えているのです。いやなことや、良いことのあったきのうまでの自分ではなく、不安を感じている将来のあなたでもなく、自信(confiance)を持って、同じようなお友達と共に、新しい「今」に立っている自分に気が付き、勇気(courage)出して今朝を始めましょう。
私は聖心会修道院のシスターの一人です。ここでは9人のシスターたちと、あなたたちと同じように、この山の上に住んでいます。年を取っても、今朝、という新しい「今」に、希望を持って1日を始めました。特に、一人一人の生徒の皆さんや教職員の先生方のために祈るのは、大切な仕事の一つとしています。
毎朝の祈りでは、聖書が読まれていますが、4月からは“復活・イースター”の話が続いています。イエス様の弟子たちは十字架について思い出し、昨日まであったことに不安を感じ、恐れ、未来に希望を失っていました。そこへイエス・キリスト様がいつもの、聞きなれた声で「シャローム!」と挨拶をしながら入ってきたのです。
シャローム…という挨拶の意味には、
「神様は、今日もあなたたち、一人ひとりのために、良いものを備えてくださる」という意味を持っているのです。ですから私も、新しい朝を迎えているあなたたちに、シャロームと挨拶をしたくなりました。
どうぞ気付いてください。今朝は新しい自分がいる、過去や将来のことにとらわれず、今の自分に自信をもって、同じような思いのお友達と共に、勇気をもって今日を始めてください。
ところで私は中学1年生の入学式に出席しました。その時「感ずべき御母」の絵について校長先生が説明してくださいましたね。椅子に座って描かれている少女のマリア様は、あなたのようです。
聖心女子学院の創立者マグダレナソフィアが言われました。生徒たちに「祈ることを教えてあげてください」。このマリアさまのように、ちょっと座って、心をあげ、シャローム!と呼びかけてくださる神様に、あなたもシャロームと挨拶をしてみてください。
シャローム!今日もあなたのために、良いものを備えてくださる、と呼びかけてくださる神様に信頼(confiance)して、あなたらしい勇気(courage)を持って、今日を始める祈りの1つでもあるのです。
M.Y.(修道院)