シスター・先生から(宗教朝礼)

2015.06.24

2015年6月24日放送の宗教朝礼から

おはようございます。今から宗教朝礼を始めます。

もうすぐ終わろうとしている6月は、みこころの月でした。
先週のみこころの祝日では、心を込めてご奉仕させていただきましたね。イエス様のみこころの限りない愛に対して、私たちもできる限りの愛をもって、心を尽くしてこたえていきたいものです。
では、心とは何でしょう。心とは、思いの根源だと思います。思うには力が必要です。無気力に思うということは不可能ですよね。心はエネルギーでもあるように感じます。その人ならではの力の出し方、様々な方法で思い、心を尽くして歩んでいくのだと思います。
さて、アンパンマンって、皆さんはご存知ですか。小さい子供たちの人気キャラクターです。先日、テレビでアンパンマンを見ました。見ようと思って見ていたわけではないのですが、見ていたらふっと思ったことがあります。このアニメはやなせたかしさんにより誕生したのですが、ただの子ども向けのアニメではないように感じました。アンパンマンに出てくるキャラクターは、パン。聖書の中に出てくるパンは、キリストの身体を意味します。アンパンマンは、決して自分の得となることはないのに、弱い者を悪い者から守り、献身的にみんなのことを思って、行動をし、アンパンマン自ら自分の顔のパンを与えるのです。私たちは、アンパンマンにはなれませんが、この心の使い方、行動力は見習うべきことだなと思いました。
では、私たちに、どのようなことならできるのでしょうか。例えば、お友だちが落ち込んでいたり、元気がなかったりということがあったとします。あなたなら、どうしますか。見て見ぬふりをしますか。そうではなく、声をかけてあげますよね。どのように、声をかけますか。元気よく声をかけますか。そっと優しく寄り添って、どうしたの?と聞きませんか。
まず、その状況に気づいてあげる事、そして優しい声をかけてあげる事。誰かが自分のことを気にかけていてくれる、そのことを知るだけで、元気づけられ、前向きになれます。ほんの小さな言葉でも、誰かの心を救うかもしれないということです。ということは、ほんの小さな言葉でも、一歩間違えば、人を傷つけてしまうかもしれません。その時の状況、そのお友だちの気持ち、よく考えて行動をするのです。優しい言葉のはずが、余計なひと言にはなっていませんか?今、そんなこと分かっていると思っている人も多いはずですが、頭では分かっていても・・・ということはあります。お友だちは、楽しさや幸せを分かちあい、落ち込んでいるときには支え合い、時には競争相手になってお互いを磨き合うものだと思います。これには、お友達のことを思う愛である心があるからこそ、成り立つものなのです。
このような心については、動物界でも成り立っているようです。先日の新聞に、おもしろい実験の記事が載っていました。京都大学の藤田教授の実験で、犬と飼い主の信頼関係を調べたものでした。どのような実験かというと、まず、手に持った箱のふたを開けたくて、困っている飼い主がいます。そこへ、見ず知らずの人が来るのですが、箱のふたを開けるのを、助けた人と助けなかった人がいるのです。犬はその様子をよく観察し、助けた人からエサをもらうことが多いというものです。犬が人を感情的に評価し、非協力的な人には犬も「嫌い」と意思表示をしているということになりますね。犬は最も古い家畜とされ、人類の最良の友とも言われているそうです。私たちが考える以上に、人の行動を見て信頼できるかどうか、チェックをしているのだそうです。犬にも、あたたかい心が伝わるということですね。
今、例に挙げたのは、お友だちのこと、犬のことですが、私たちが愛をもって心を尽くすことを、色々な場面に置き換えて考えてみてください。そして、イエス様のみこころに近づけるよう、心を磨き、そして、Be Elegantに心を使っていきたいですね。
これで宗教朝礼を終わります。


A.S.(数学科)