シスター・先生から(宗教朝礼)
2015.06.17
2015年6月17日放送の宗教朝礼から
明後日6月19日金曜日は皆さんにとっての聖心の祝日ですね。教会の典礼歴での聖心の祝日は一週間早い6月12日でした。聖心会のシスターたちにとっては聖心の祝日は特別の日です。お祝いをするだけではなく、生涯を神様にささげると約束した誓願を毎年更新します。私にとっては自分の存在意味の深い所へ戻れる素敵な日です。とりわけ6月12日は27年前に誓願を立てたその日に当たりました。その大切な聖心の祝日の次の日に 東北支援のバザーが東京の聖心女子大で行われます。4年前の3月11日にあった大地震と津波により被災された方々の為に何かをし、皆さんのことを、皆さんの苦しみを忘れていません、一緒に頑張って歩んでいきましょうと言う連帯の心を行動で表す日となっています。イエス様の聖心をお祝いした次の日が被災された方々との連帯の日になっているのは本当にふさわしい事だと思います。イエス様は苦しむ人々と何時も共にいたいと聖書の中でも言ってらっしゃいますし、イエス様がこの世に来て下さったのは私たち人類の救いのためですから、イエス様のそのお心を思い出すためにも忘れないためにも聖心の祝日をお祝いした次の日に行動をするのです。ここまで私の考えの話です。
ここからは心の話を分かち合いたいと思います。今年3月末に東京の先輩シスターから電話がかかって来ました。「東北支援のバザー今年は6月13日(土)なので裾野のシスターたちも一昨年昨年同様に何か作ってね」と。毎日忙しいのにと、頭の隅では正直なところ「しんどう~いなー」と言う思いがありました。バザーが始まった3年前からケーキを焼いたり、手芸品を作ったり何かしなければと言う義務感で参加してきました。友人のSr.畠中も福島の原町で頑張っているし、今年は何をするかな~と春休みに考え祈りました。悪魔のささやきのような「しんどいな~」という言葉も心のどこかに引っかかっていました。でも何かやらなければ何も始まらない・・・。そこで一人でやるのは大変であると思い、シスターたちに呼びかけました。「バザーの前の木曜日6月11日にケーキを焼きますので、手伝ってください。」と。一人で大変と思っていても周りのサホートがあると自然にことは動くと思ったのです。バザーまで2か月半ある、その間に手芸品を作ろうと仕舞い込んであった布を取り出し模索していると、高校時代のお友達から電話があり昨年亡くなられたお母様の遺品の布が沢山あるのでもらってくれないかと、あら嬉しいわ!バザーに何か作りたかったの、助かるわ!有難うとお礼を言うと、急に元気が出て電話を切りました。数日後大きな荷物が着きました。布だけではなく糸・ファスナー私がほしいと思っていたものがいっぱい詰められていました。2か月半で縫える量ではありません。まるでお友達は私が何を作ろうか、材料を買いに行こうか、お金がかかるわ!と悩んでいるのを盗み聞きでもしていたかのように必要以上の物を送ってきてくれました。週末を中心にトートーバッグ、ウエストポーチ、ティッシュ入れ、あずま袋、色々な大きさのポーチ、お裁縫箱と思いつくままに夢中で作りました。私が作っている姿を見て、80歳を過ぎたシスターが縫い物なら私にもできるわよとあずま袋を8つ作ってくださいました。6月11日ケーキを焼く日には次々とシスターたちが午前10時半から夜の7時半まで黙想の家の台所と食堂を出たり入ったり、言い出しっぺの私は夕方5時半には仕事なのでお先に失礼と後の人にお願いして寄宿舎に戻りました。12日お昼頃黙想の家に行くと460個のマドレーヌが袋詰めしてありました。ボランティアに行きたくても行けないのでと10人のシスターたちが一日空き時間を提供して作ったのです。その夕方、車にケーキと手芸品そして3人のシスターを乗せて聖心女子大へ。聖心女子大では聖心の祝日のお祝いの夕食を一緒にしようとシスターたちが待っていてくださいました。久しぶりに会うシスターたちと話を楽しみながらゆっくりと食事を摂り、お祈りをして早めに床に就きました。
13日いよいよバザーの日、朝9時45分に会場が開くのを待って、荷物を運び入れ、他のシスターたちの作品を運んで並べるのも手伝い、13時バザー開始とともに沢山のお客さんが来て下さり品物は見る見るうちに売れて行きました。そして懐かしい方々にもお会いでき再会を喜び、楽しい雰囲気の内に4時半の終了の時間を迎えました。片づけをして、2時間半事故にあいませんように、無事に帰れますようにと十字架を切って車に乗り込み一路裾野へ。8時前に帰院。「ああ疲れた!」と思わずいてしまいました。「当ったり前よ!これだけ働いたのだから」と一人のシスターから返され、「疲れて当たり前か?」とつくづく腑に落ちスカッとした気がしました。神様にああ疲れました。こんなに働いたんですよと誇れることを感謝しました。
19日の皆さんの聖心の祝日、くたくたになるまで奉仕をして来て下さい。そして神様にこんなにも働きましたよ。ほめてくださいと言える一日になるよう祈っています。
M.A.(寄宿舎)