シスター・先生から(宗教朝礼)
2014.06.18
2014年6月18日の宗教朝礼から
おはようございます。
これから宗教朝礼を始めます。
みなさんは今までどのような努力をしてきたでしょうか?あの時はよく頑張ったなあと自分で褒めることが出来る頑張りはありますか?
私はこの学校にきて、たくさんの努力と出会いました。
みんなが気づかないところで毎日コツコツと漢字や計算の勉強をする人。
授業で習ったことを確実に身につけようと真剣に向き合っている人。
マラソン大会の練習でゆっくりでも、自分のペースで完走を目指す人。
行事の運営を任され、必死に時間をかける人。
発表会や試合に向けてがむしゃらに頑張ってる人。など…
皆さんと生活していると、私も頑張らなくては!と勇気をもらうとともに、感心させられることが多くあります。
私は中学生の時、努力もせず、常に家族や先生に頼っていたり、途中で諦めてしまう自分に嫌気がさした時期がありました。
小学校から始めたバスケットを続けようとバスケ部に入部しましたが、大変厳しい練習や全国大会で優勝したことのあるレベルの高い仲間たち。勉強も一層難しくなり、何もかも上手くいきませんでした。そして追い打ちをかけるように、足の疲労骨折。当時、なぜこの道を選んだのだろうと後悔したことを今でもよく覚えています。
勉強が思うように進まないのは、部活が忙しいせい。プレーが上手くいかないのは、怪我のせい。など全て自分にとって都合のいい理由をつけて、現実から逃げていたように思います。この思いが、行動にあらわれていたのでしょう。投げやりな私を見て、『辞めるなら、辞めればいい。ただ、部活を辞めたら勉強ができるようになるとは思うな。バスケが上手くなりたいという自分の想い以上の練習をしてきたのか。そうでなければ、まず周りより努力をすることから始めろ』と顧問の先生がおっしゃいました。
その言葉を聞いた時、それまでのイライラした感情は私を取り巻く全てのものから、自分への怒りと嫌気に変わりました。
それから、とにかく自分と向き合おうと小さな努力を積み重ねました。高度なことは求めずに、出来ることから納得するまで行動に移していきました。周りの誰かではなく、自分自身との闘いです。今までなら、これは無理だから諦めようと思っていたことも努力を重ねることで徐々に自信に繋がりました。そして、この自信が次のステップへの道しるべを作ってくれたのです。
柔道の元オリンピック選手である古賀稔彦さんを知っていますか?3度のオリンピックに出場し、金メダル、銀メダルを獲得。引退後も指導者として活躍されました。
私が高校生の時に開催された2004年のアテネオリンピック。当時、古賀さんは女子柔道の谷本歩実選手のコーチとして寄り添い、指導をしていました。金メダルが決まった瞬間、谷本選手が古賀コーチに跳びついていったシーンを見て、日本だけでなく、世界中の人々が感動したことでしょう。
昨年の夏、そんな古賀さんのお話を聞く機会がありました。選手・指導者として、苦悩や挫折を味わいながらも成功してきた古賀さんはこう言っていました。
『自分の夢と同じくらいの努力をしなさい。その努力が出来たら、夢を叶えるチャンスがもらえる』のだと。
例えば、県大会で優勝したいのであれば、県で一番努力を
そうなのです。この言葉の通り、努力をしても報われないことだってあります。しかし、努力をしないと成功へのチャンスはもらえず、成功するのは程遠いのです。努力しないと次には繋がらない。と言ってもいいでしょう。
スポーツ選手や実業家など世の中には成功を収めている人はたくさんいます。この人たちも、陰で必ず努力を重ねているのです。
いくら努力しても、成功するとは限らないのなら、意味がないと思う人もいるかもしれません。しかし、努力をする過程で得られるものはとても多いのです。努力をしたという経験が自信や達成感に繋がり、考え方も自ずと変わってくるでしょう。努力は、私たち人間を成長させるのです。
皆さんは、一人ひとり、ご両親からまた神様からいただいた才能をもっています。その才能にまだ気が付いていない人もいるかもしれませんが、得意だなと思うことや楽しんで取り組むことが出来ることなど小さなことでも才能であると思います。特に、皆さんのような発達段階にある子どもたちは多くの可能性を秘めています。
その才能を十分に生かしていくのは、自分の努力次第です。
また、努力の仕方も様々ですから、自分に合った努力の仕方を見つけ、継続していってください。
今年度、私たちが、目指している【フロンティアスピリット】を心に留め、積極的に様々なことに挑戦し、努力することによって、自分の才能を開花させていきましょう。
年齢が上がるごとに、前に立ちはだかる壁が高くなるとは思いますが、そこから逃げずに自分の努力で乗り越えてみてください。自分に対して、偽りのない努力をすることで、自ら成長のチャンス・成功のチャンスを掴んでください。
最後にプロ野球選手で活躍された松井秀喜選手のお父様が松井選手に贈った言葉を紹介します。
『努力できることが才能である』
これで、宗教朝礼をおわります。
保健体育科(Y.O)