校長室から

2023年11月

2023.11.24

Nature & Science

 先月、学院の元現像室を改装して、小さなミュージアムを作りました。キャンパスの21万坪の自然や、地質学、生物学に関する展示がなされています。これは生徒と教職員とが共に学び合う中で、また多様な連携の中で築き上げていく未完成のミュージアムです。
 
 生物多様性が実感できるキャンパスのフィールドは学びの可能性の宝庫です。生徒、教職員の中で「自然」への関心は高く、これまでにも様々な形で研究のテーマになってきました。Petit Museumは名のごとく本当に小さなものなのですが、今後に向けて大きな可能性を秘めています。現在は、キャンパスに生息する今はサワガニが迎えてくれますので、ご来校の際は会いにいらしてください。
 

2023.11.15

追悼ミサの日に

 空は秋晴れ、色づいた楓や銀杏の葉が地に落ちているのを見ながら、「葉っぱのフレディーいのちの旅―」(レオ・バスカーリア)を思い出す今日この頃です。今年も、生徒のご家族、卒業生や元職員の方々等、学院ゆかりの大切な方々を天国にお見送りしました。先週、ご帰天のお知らせいただいた元保護者の方は、コロナ前は毎年クリスマスのごミサに参列してくださっていた方で、いつも学院を大切に思っていてくださいました。お嬢様もお孫さんも「聖心の生徒は、一人で天国に行ってはいけません」(創立者)とう言葉を体現する卒業生です。

 今週、学院では、保護者の希望者や卒業生等を迎えて追悼ミサが行われました。ある男性の方は、卒業生であるお姉様や2人のお嬢様を思い、30年ぶりに来校されたと懐かしそうにお話しくださいました。卒業生だけではなく、そのご家族にとっても故郷のような学院であれたら、たいへんうれしいことです。

「あなたが空しく生きた今日は、昨日死んでいった誰かが心から生きたいと願った明日なのだ」――、ミサの講話の中で、チャプレンが引用された韓国の小説の一節です。生徒の共同祈願の中には、ウクライナや中東問題への言及もありました。天に召された方々を感謝のうちに思い出しつつ、生命や生きることの尊さを思う一日となりました。

 

2023.11.09

愛の灯を掲げる人に

 今年、聖心女子大学は、創立75周年を迎えました。1948年を開学の年としているからなのですが、前身である聖心女子学院高等専門学校の歴史は1916年に遡ります。

 聖心グローバルプラザ(渋谷区広尾)では、記念常設展「これまでの歩み、これからの道」が始まっています。
「人の一生は地位や財産ではなく、どう生きたか、行動したかにかかっている」「小さな殻を破り、時代の要求に積極的に働きかけるように」「一度に一つのことしかできない人にならないように」「礼儀は相手への愛の表現」「そこに困っている人がいるなら、できることをすぐに行う」・・・初代学長エリザベス・ブリットにかかわる展示を読み進めながら、同じスピリットの中で育っていく本学院の生徒たちを思いました。
 この展示はWEBでもご覧になれます。
https://kyosei.u-sacred-heart.ac.jp/event/ush75koerkore/

 

2023.11.01

秋の調べの中で

 昨夜はセント・マドレーヌ(寄宿舎)のハロウィン・パーティで、寄宿生の方々の幸せそうな笑顔にたくさん出会いました。私も仮装して登場すればよかった、と後悔しました。修練院(シスターになるための準備期間)時代、修道院で仮装をした時のこと、東京聖心で担任をしていた時にクラス全員でシスターの仮装をした時のこと等、懐かしく思い出しました。幸せそうな生徒たちの顔をみるのは何より嬉しいことです。

 今日は秋のつどい(学院祭)準備日。修道院と教職員が協力して、学院のためのバザーの準備も進んでいます。明日の校内発表日には、南山大学の副学長様が視察に来てくださいます。こちらから訪問した折、「卒業研究」に眼を留め、関心をもっていただけたのはたいへんうれしいことでした。心をこめて、お迎えできますように。2024年の「学院カレンダー」も出来上がり、秋のつどいから販売開始です。懐かしい皆様、初めての皆様、そしてご家族の方々のご来校をお待ちしております。良い日になりますように。