校長室から
2023.04.14
目に見えない行い
本学院の金曜日の下校は一大イベントで、ほぼ一斉に帰宅する通学生・寄宿生を迎える多くのバスや、お迎えの車がロッジ前に並びます。教職員も総出で、生徒たちを見送ります。本年度初めての金曜日であった先週7日は、雨風が強い日で、帰宅する生徒たちも大変だったことでしょう。特に、新入生のことを心配して見送りました。
今週の月曜日、ある学校の校長先生から御礼のお電話をいただきました。7日の夕方、三島駅で迷っていたその学校の一人の生徒さんの様子をみた本学院の生徒が、声をかけ、雨風の中、その学校まで送り届けてくれた、ということでした。校長先生が御礼を言おうと玄関に行ったところ、生徒は名前も告げずに帰宅した後だった、ということでした。
あの夕方に、そのようなことがあったとは、と思いつつ、私自身、名前も知らないその学校の生徒さん、そして本校の生徒を思い、感謝の祈りを捧げました。
偽善者たちが人から褒められようと会堂や通りでするように、自分の前でラッパを吹き鳴らしては
ならない。・・・施しをするときは、右の手のしていることを左の手に知らせてはならない。・・・
そうすれば、隠れたことを見ておられる父が、あなたに報いてくださる。
(マタイによる福音書6章)