校長室から

2023年02月

2023.02.24

聖心インターナショナルスクールより

 昨日から、聖心インターナショナル教頭のシスターアン・ワクターがキャンパスを訪れています。昨年までカナダのハリファクスの聖心の校長で、その前もアメリカの多くの姉妹校にいらっしゃいました。ハリファックスに留学していた生徒との再会、これから行く予定の生徒との会話、海外留学に関心のある生徒たちとの交流会、英語の授業への参加、ゴルフ部の練習への飛び入り参加、共生の森でのシイタケとり等、エネルギッシュに動き回りながら生徒たちとの出会いを楽しんでいます。教職員とも、宗教科会議への参加、国際交流担当やミッションコーディネーターや希望する教員とも話す時間をとってくださっています。

初めて会った生徒たちも、同じスピリットに生かされていることを即座に実感しているようです。2月18日の卒業式に、ローマ総本部から総長顧問のお二人をお迎えできたことも含め、改めてワールドワイドな聖心ネットワークの力を実感しています。   


明日は、新入生ガイダンス、新しい聖心ファミリーの誕生を心から歓迎いたします。


 

2023.02.16

Taiwan Cultural Camp

 日本でもコロナの扱いが変化していく中、台北の聖心主催のCultural Campや、ソウル聖心と共催で行われてきた韓国体験学習の対面によるプログラム再開の動きが進んでいます。

 かつて上海フランス租界にあった聖心が政治的な理由から続けられなくなった後(1950年閉校)、上海にいらしたシスターたちは日本と台湾に渡りました。その流れの中で誕生したのが台北の聖心と不二聖心です。中国式の壮麗な本館をもつ台北の聖心の校舎建設にあたっては、全世界の聖心関係者の寄付が寄せられました。Taiwan Cultural Campには、アジアだけでなく世界中の聖心から生徒たちが集まり、台湾の歴史や文化を学びつつ交流します。

 

2023.02.10

春の鼓動

 立春が過ぎ、温かさも増し、マリアン・スクエアのベンチで勉強したり、談笑する生徒たちの姿をよく見かけるようになりました。一人ひとりの中に鼓動する新たな開花への思いを感じる日々、スクエアの花壇には、シスター今村が植えてくださったお花が咲いています。生徒たちがいない週末に手入れをしてくださっています。見えないところで、様々な方々の善意に生かされていることを生徒たちはよく理解しています。

わたちたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。
見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです。
Ⅰコリント書 4章18節

 来週は卒業式、ここで高校3年生に出会える日々も少なくなってきました。彼女たちの思い、育んできた伝統の灯、学院への愛は、高校2年生をはじめとする下級生に受け継がれていきます。高校2年生は、来年度の「マナーブック」を考案したり、エンジェルとして新入生をお迎えすることを思いながら、その準備を進めてくれています。

 

2023.02.03

LIFE AT THE SACRED HEART

 今、中学1年生が書いた文章を読んでいます。みずみずしい感性、自らを正直に見つめ、日々の経験を振り返る力に驚いています。内容をここに書くことは控えますが、もしかしたら保護者の方にも見せないような一面を表現してくれているかもしれません。一人ひとりが書いている内容は異なるのですが、自ら成長しようとする意志には共通するものがあり、思わず『LIFE AT THE SACRED HEART』を開きました。


 あなたが聖心で受けている教育は、ひとつの生き方そのものなのです。それは、あなたに変化していくことを求めており、英知と高潔さに満ち、時代と共に成長していくようにと呼びかけています。

 『LIFE AT THE SACRED HEART』1985年版


 聖心会は1800年にパリで創立され、1801年にアミアンで学校が始まりました。学校では最初から現代でいう校則のようなものが存在したと考えられています。初めは口承や模範によってから学ばれ、1833年には聖心会の学習指導要領と同じ時期に文章化され、幾多の変遷を経て、『LIFE AT THE SACRED HEART』(聖心女子学院の生活)というものにまとまっていきました。現代ではアーカイブの中に保管されている書物ですが、私自身はいつも身近に置いています。折にふれて開くと、色褪せることのない考え方に出会い、時を超えて伝わってくるスピリットが現代の生徒たちの中にも息づいているのを実感し、感動させられます。中学1年生の方々が、これからも素直に自分らしく成長していらっしゃいますように。