校長室から
2023.01.19
黄瀬川の清き流れに
黄瀬川の流れをたどって歩くのが好きです。この川は富士山の三島溶岩流の流域にあり、岩盤の上を流れる清流の美しさや川音に心が和みます。東京から移って来た当初、そもそも川にごみひとつないことに驚いている自分にはっとさせられました。
今日は、放課後に予告なしの避難訓練を行いました。少し肌寒い中、グラウンドに整列して真剣に講評に耳を傾ける生徒たちの表情に思わず見入っていました。折にふれて生徒たちの中にみる清い感性。どこからくるのだろうと思い巡らす時、一つには「自然」にゆきつきます。理論で知るのではなく、自然と共にある中で育つものー-、それは、自然のみならず、他者とのかかわり、ものの見方、学びの姿勢ともかかわっていきます。21万坪のキャンパスでは、グランドで体育大会をする時に「ご近隣の皆様、本日はご迷惑をおかけしますが・・・」とアナウンスする必要はありません。保護者・教職員と共に、風が、木々が、見えないところできっと動物たちも生徒たちを見守っています。
創立の頃、校舎は丘の下にあり、生徒たちは黄瀬川に入って遊ぶことも多かったそうです。今はそういうことはありませんが、清き水の流れは、変わることなく生徒たちを内側から生かしています。