校長室から
2020.12.21
エンジェル制度の起源
「エンジェル制度は、修道院から始まったのですよね?」
ひとりの先生に尋ねられ、シスターたちの中で、「私のエンジェルはシスター〇〇でした」と仰るのを耳にしたことがあるのを思い出し、何人かのシスターに伺ってみました。
かつて、このキャンパスには、聖心会の修練院があり、ノビス(修練女)たちが住んでいました。彼女たちには、それぞれ天使のように親切に修道院のことを教える修道女がついていて、その人が「エンジェル」と呼ばれていたそうです。
当時、寄宿生は、棟続きにあった修道院・修練院のシスターたちとより近く生活していました。そのようなこともあって、やがて寄宿生の高校3年生がエンジェルとして、寄宿生の新入生につき、寄宿舎生活について教えるようになりました。
通学生にもエンジェル制度が広げられたのは、シスター奥井博子が校長時代のことです。エンジェルになることによって生徒が成長すること、新入生との間に生涯にわたるかかわりが築かれていくことが多いこと等をふまえてのことであったいうことでした。
19世紀、フランスで修道院を設立母体として始まった学院ならではのエピソードといえるかもしれません。