校長室から

2014.12.24

クリスマス・キャロル パンフレットより

 主のご降誕おめでとうございます。不二農園が誕生して100年目の今年、私たちはこのキャンパスで100回目のクリスマスを迎えました。
1914年のクリスマスは、園創設者である岩下家の聖堂で祝われたことでしょう。この聖堂は、東名高速道路を作るためにお譲りした土地の一部にありました。外観や内部の様子は、アーカイブ・ウィングの写真やパーラーの暖炉の上の油絵にみることができます。小さいながらステンドグラスが美しい聖堂だったそうです。
学院の澄んだ冬空に瞬く星々には今も見とれてしまいますが、人工的な光がなかった当時は、まさに降るような星空であったことでしょう。馬場もありましたので、「マリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には、彼らの泊まる場所がなかったからである。」(ルカ2章7節)という聖書を身近に感じつつ、初めての聖夜を祝ったのではないでしょうか。
不二農園の存在、そして岩下清周、壮一、亀代子の生涯は、かかわった人々に希望と喜びを与えました。その温情の精神は、”Delight”をテーマに掲げる生徒たちに受け継がれています。世界の現状に目を向け、自分たちにできることを探しながら、プラクティス、クリスマス奉仕、クリスマス・キャロルとチャリティ・バザーの準備に取り組んできた生徒たちの思いを汲み取っていただけたら幸いです。ご一緒に平和への思いを新たにしながら、喜びをもって100回目のクリスマスをお祝いしたいと願っております。